海外キャリア

海外勤務歴5年のRyotaさんに聞いた海外で働くということ(後編)

前回はRyotaさんに、海外で働くということについていろいろお話を伺いました。

前回の記事はこちら→海外勤務歴5年のRyotaさんに聞いた海外で働くということ(前編)

今回はエージェントとしても仕事をしているRyotaさんに、海外転職についてもう少し突っ込んでお聞きした内容をお伝えしたいと思います。

 

海外転職、狙い目の職種

Wami
Wami
Ryotaさんはエージェントとしてお仕事されていますが、具体的にどのような案件を扱っているのか教えていただけますか?
Ryota
Ryota
まず、僕が住んでいるタイにフォーカスしてお話をしますね。というのも、タイは日本人にとってアジアの中でも特に生活面でハードルの低い国だと言われていますし、実際に初めての海外就職をされる方にとっても現実味が高い国だと思うからです。

全体のボリューム感で言うと、タイでの日本人ポジションの求人としては製造業関連の比率が他のアジア諸国と比べても多いです。また、Wamiさんが打ち出されている年収アップという文脈にフォーカスすると、コンサルやシンクタンクも狙い目ですね。ここはもともと年収が高く、まだまだ経験のある応募者も比較的少ない業界ですし、日本である程度キャリアを歩んできたというのが前提だとすれば、狙ってみる価値はある領域かとは思いますね

Wami
Wami
なるほど。タイの転職市場については初めてお聞きするので勉強になります!コンサルやシンクタンクが狙い目とおっしゃっていましたが、他にはどのような職種がありますか?例えば営業はいかがですか?
Ryota
Ryota
そうですね、特に製造業の営業ポジションは求人の母数も多いですし、業界未経験や海外経験が少なくても比較的入りやすい職種ではありますね。
Wami
Wami
営業職はハードルが低めですか?
Ryota
Ryota
もちろん未経験ですとハードルも低くなる分ちょっと給与が低くなるパターンもありますけれど、ポジションにもよります。エリアマネージャー等マネジメントのポジションですと別ですけれど。

気になる年収は?

Wami
Wami
年収の話が出てきたので、年収の話も聞きたいです(笑)

私が勤務していた金融機関では、社内異動でシンガポールにに行く社員が何人かいたのですが、異動すると年収が下がるって言うんです。もちろん本社が日本にあって海外に駐在で行くとなれば、手当もついて年収は上がると思いますが、そうではない場合年収が下がるんではないかと思うのですが・・・

海外転職では、年収はその国の水準になるので、東南アジアですと日本と比べて年収は低くなりますよね?例えばコンサルやシンクタンクですとどんな給与水準になりますか?

Ryota
Ryota
ベースとしてはもちろん現地の物価水準は影響はします。ただ一般的には、メーカーの例えば担当レベルの営業職と比べたら、戦略コンサルやシンクタンクの相場はかなり高いと言えますね。

給料は需要と供給の話で。海外で英語を話せてコンサルタントとして仕事ができるって方はまだ少ないので。物価水準と比べたら高い給与水準だと思います。

大まかな額でいうと、20代半ばの海外経験がない営業担当レベルだと、月給20万弱くらいが相場でしょうか。大企業の初任給よりもちょっと低いくらいのイメージですかね。

Wami
Wami
これはタイでのお話しですよね?
Ryota
Ryota
はい、タイでの話です。
Wami
Wami
20万円あればタイではちゃんと暮らしていけそうですよね!

給与よりも経験と中長期的な市場価値を

Ryota
Ryota
そうですね。

メッセージとして言いたいことは、仮に額だけみれば下がることはあってもそれだけに捉われず、自分の可能性を広げるための経験や、中長期的な市場価値を戦略的に考えて、チャレンジをすべきかの判断をすることが重要ということですね。あとは少し観点はズレますが、長期的に海外でやっていきたと思うなら、目先の給与額よりも「可処分所得」を見ていった方が良いと思うんです。

人にも寄りますが、給与が下がっても貯金が増えたりするパターンも大いにあり得るんですよ(笑)

Wami
Wami
支出が減るんですね!可処分所得ベースで考えるというのはアリかも。
Ryota
Ryota
どれだけローカルの生活ができるかにもよりますけれど(笑)海外生活を始めたての頃はお金の使いどころや節約の方法を見出すのに苦労することもありますが、海外生活に慣れてくると、使うところ使わないところの勘所みたいなものがわかってくるので。

収入が下がっても快適に過ごせて貯金が多くできるならその観点ではありかなと思います。そういった意味でも、ある程度その国で暮らしてみて、フィット感を確かめる作業も必要かと思いますね。

Wami
Wami
確かに。海外ではお金に変えられないものもいっぱりありますからね。お給料だけで仕事を選ぶんじゃなくて、海外で働くとか生活をするっていうのは、お金を出してでも経験してみたいと思いますよね。私も実際経験してみてよかったと思います。

長いキャリアをつくっていく上では、海外経験はきっとプラスになるんじゃないかなって思います。

海外キャリアのロールモデルと情報発信

Ryota
Ryota
そうですよね。補足なんですが、今挙げた例はあくまで一部でしかないんで、海外でキャリアをつくって、日本にそのキャリアを提げて帰国したら、どんなポジションや待遇で迎えられるのか?あとは海外でずっとやっている人がどんな風により幸せなキャリアを作っているのか、ロールモデルというか具体的な情報が必要になってくると思うんです。

Wami
Wami
そうですよね。そういう情報、是非知りたいです!

先日海外で働いている方から、しばらくしたら帰国したいんだけれどそれまでにどのような経験を積んでおけばいいのか?というご相談を受けたんです。他にもサポートしてる方の中にも海外勤務希望の方も数人いらっしゃるので、そのような方のロールモデルになりそうな情報がれば、中長期的なキャリアをよりイメージできるようになりますよね。

Ryota
Ryota

その通りですね。今はまだ日本人の海外キャリアに関する情報は、「どうやって海外に出るのか?」という短期的な部分だけにフォーカスされたものが多く、「海外に出たあとにどう生きていくのか?どうキャリアを歩んでいくのか?」といった中長期的なキャリアにまでフォーカスされた情報があまりないのではないかと感じています。

そのためには、実際に海外でキャリアを築いている様々な事例やパターンをもっと提供することで、「海外で働くにもいろんな選択肢があるんだよ」ということを発信していけたらと思っています。僕自身が運営しているメディア「アジラボ」でも、海外で挑戦したい方が、ご自身のキャリアをよりクリアにイメージできるような情報を今後発信していきたいと思っています。

Wami
Wami
海外での経験を買ってくれる企業はあると思うので、そういうロールモデルは是非知りたい情報ですね。

Ryotaさんのサイトも楽しみにしています!

Ryota
Ryota
ありがとうございます!
Wami
Wami
長い時間どうもありがとうございました!

 

海外キャリアについて想うこと

さて、2回に渡りRyotaさんとのインタビューをお届けしましたが、いかがだったでしょうか?

インタビューでもお伝えしましたが、長い長いキャリアの中で海外で生活をする・働くという経験はやってみる価値があります。語学力アップはもちろん、違うバックグラウンドを持つ人達と仕事をすること、ビジネス慣習が違う環境での就業経験、そしてマイノリティーとして仕事をする経験は海外で働くことの醍醐味です。そのような環境はある意味とても不便です。けれど、そのような環境で仕事をすることは新しい考えを受け入れ、タフなメンタルをつくり、それまでの延長線上にはない新しいキャリアをつくってくれるはずです。

私自身も転職の際には海外で仕事をしたことがとても評価されました。同じような経歴で海外経験がある人が殆どいなかったからです。ですから、帰国する際には1ヶ月弱という短期間で内定を貰い、引っ越し代(100万円)までいただきました。

もしあなたが海外志向で海外で働いてみたい!と思うのであれば、自らその機会を生み出す一歩を踏み出してみてください!

海外転職に益々興味が湧いた!という方は是非、Ryotaさんに連絡してみてくださいね。個別に相談にも乗ってくれるようですから、TwitterのDMまたは、アジラボから連絡してみてください。