前回はRyotaさんに、海外で働くということについていろいろお話を伺いました。
前回の記事はこちら→海外勤務歴5年のRyotaさんに聞いた海外で働くということ(前編)
今回はエージェントとしても仕事をしているRyotaさんに、海外転職についてもう少し突っ込んでお聞きした内容をお伝えしたいと思います。
海外転職、狙い目の職種
全体のボリューム感で言うと、タイでの日本人ポジションの求人としては製造業関連の比率が他のアジア諸国と比べても多いです。また、Wamiさんが打ち出されている年収アップという文脈にフォーカスすると、コンサルやシンクタンクも狙い目ですね。ここはもともと年収が高く、まだまだ経験のある応募者も比較的少ない業界ですし、日本である程度キャリアを歩んできたというのが前提だとすれば、狙ってみる価値はある領域かとは思いますね。
気になる年収は?
私が勤務していた金融機関では、社内異動でシンガポールにに行く社員が何人かいたのですが、異動すると年収が下がるって言うんです。もちろん本社が日本にあって海外に駐在で行くとなれば、手当もついて年収は上がると思いますが、そうではない場合年収が下がるんではないかと思うのですが・・・
海外転職では、年収はその国の水準になるので、東南アジアですと日本と比べて年収は低くなりますよね?例えばコンサルやシンクタンクですとどんな給与水準になりますか?
給料は需要と供給の話で。海外で英語を話せてコンサルタントとして仕事ができるって方はまだ少ないので。物価水準と比べたら高い給与水準だと思います。
大まかな額でいうと、20代半ばの海外経験がない営業担当レベルだと、月給20万弱くらいが相場でしょうか。大企業の初任給よりもちょっと低いくらいのイメージですかね。
給与よりも経験と中長期的な市場価値を
メッセージとして言いたいことは、仮に額だけみれば下がることはあってもそれだけに捉われず、自分の可能性を広げるための経験や、中長期的な市場価値を戦略的に考えて、チャレンジをすべきかの判断をすることが重要ということですね。あとは少し観点はズレますが、長期的に海外でやっていきたと思うなら、目先の給与額よりも「可処分所得」を見ていった方が良いと思うんです。
人にも寄りますが、給与が下がっても貯金が増えたりするパターンも大いにあり得るんですよ(笑)
収入が下がっても快適に過ごせて貯金が多くできるならその観点ではありかなと思います。そういった意味でも、ある程度その国で暮らしてみて、フィット感を確かめる作業も必要かと思いますね。
長いキャリアをつくっていく上では、海外経験はきっとプラスになるんじゃないかなって思います。
海外キャリアのロールモデルと情報発信
先日海外で働いている方から、しばらくしたら帰国したいんだけれどそれまでにどのような経験を積んでおけばいいのか?というご相談を受けたんです。他にもサポートしてる方の中にも海外勤務希望の方も数人いらっしゃるので、そのような方のロールモデルになりそうな情報がれば、中長期的なキャリアをよりイメージできるようになりますよね。
その通りですね。今はまだ日本人の海外キャリアに関する情報は、「どうやって海外に出るのか?」という短期的な部分だけにフォーカスされたものが多く、「海外に出たあとにどう生きていくのか?どうキャリアを歩んでいくのか?」といった中長期的なキャリアにまでフォーカスされた情報があまりないのではないかと感じています。
そのためには、実際に海外でキャリアを築いている様々な事例やパターンをもっと提供することで、「海外で働くにもいろんな選択肢があるんだよ」ということを発信していけたらと思っています。僕自身が運営しているメディア「アジラボ」でも、海外で挑戦したい方が、ご自身のキャリアをよりクリアにイメージできるような情報を今後発信していきたいと思っています。
Ryotaさんのサイトも楽しみにしています!
海外キャリアについて想うこと
さて、2回に渡りRyotaさんとのインタビューをお届けしましたが、いかがだったでしょうか?
インタビューでもお伝えしましたが、長い長いキャリアの中で海外で生活をする・働くという経験はやってみる価値があります。語学力アップはもちろん、違うバックグラウンドを持つ人達と仕事をすること、ビジネス慣習が違う環境での就業経験、そしてマイノリティーとして仕事をする経験は海外で働くことの醍醐味です。そのような環境はある意味とても不便です。けれど、そのような環境で仕事をすることは新しい考えを受け入れ、タフなメンタルをつくり、それまでの延長線上にはない新しいキャリアをつくってくれるはずです。
私自身も転職の際には海外で仕事をしたことがとても評価されました。同じような経歴で海外経験がある人が殆どいなかったからです。ですから、帰国する際には1ヶ月弱という短期間で内定を貰い、引っ越し代(100万円)までいただきました。
もしあなたが海外志向で海外で働いてみたい!と思うのであれば、自らその機会を生み出す一歩を踏み出してみてください!
海外転職に益々興味が湧いた!という方は是非、Ryotaさんに連絡してみてくださいね。個別に相談にも乗ってくれるようですから、TwitterのDMまたは、アジラボから連絡してみてください。