スタートアップの転職

成長可能性が高いスタートアップ転職先の探し方

スタートアップ転職を支援するメンターのじょうでんです。

今回は「成長可能性が高いスタートアップをどう見つけるか?」をテーマにしたいと思います。スタートアップは上場企業とは異なり、売上や利益、コスト等が開示されていることは極めて稀です。そんな中で、将来成長しそうな会社を探すのは容易ではありません。例えば新規事業の立上げ経験が豊富であれば話は別ですが、市場環境、市場規模、競合優位性、社会性等を自分で分析しても、机上の空論で終わってしまう可能性は低く無いでしょう。

ということで、少しでもスタートアップの理解度を高め、転職後に悔いの無い会社選びができるよう、会社探しで意識すべき対策をいくつか書いてみたいと思います。

その1:まずは自分で調べてみる
①資金調達額や企業価値(バリュエーション)
②投資家
③メディアの露出状況
④スタートアップイベントやビジネス誌等での受賞歴
⑤経営陣を中心に参画しているメンバーの経歴
⑥悪い情報の有無

その2:プロに教えてもらう

その3:会社と相思相愛か

その1:まずは自分で調べてみる

第三者の意見を聞くのはとても有効ですが、そもそも自分自身のスタートアップに対する理解度を上げておくことは重要です。私の場合、以下の6項目からスタートアップの情報収集を行います。

①資金調達額や企業価値(バリュエーション)

まずはじめに、株式発行による資金調達額や資金調達後の企業価値額(いわゆるバリュエーション)は一番分かりやすいスタートアップの定量的な評価になります。
以下のウェブサイトを見れば、後述の投資家の顔ぶれを含めて確認することが可能です。また、どんなスタートアップが存在するかを知るきっかけにもなります。

ちなみに、スタートアップの資金調達方法(株式発行)がよく分からないという方は以下の記事を参考にしていただければ良いと思います。
▶︎投資ラウンドとは?スタートアップが知っておくべき資金調達と注意点

さらにスタートアップそのものの性質を知りたい方は以下の書籍がオススメですが、起業家向けの実践的な内容なので少々難しいかと思います。
▶︎起業のファイナンス

 

②投資家

次に重要なのは「どの投資家が出資したのか?」ということです。
リードインベスターをはじめ、IPOやM&AなどのExi実績が豊富なベンチャーキャピタルが揃っているスタートアップであれば、将来性が高く評価されていることを意味します。

とは言え、ベンチャーキャピタルやコーポレートベンチャーキャピタルはこちらのとおり無数に存在します。

では、どうすれば良いか?という話になりますが、各投資家のウェブサイトで投資先のExit状況を調べるのが最も正確な情報収集になります。ただし、簡易な情報収集もあり、Forbes JAPANが毎年「日本で最も影響力のあるベンチャー投資家ランキング」を発表しているのが参考になります。そこに出てくるベンチャーキャピタルやキャピタリストは当然優秀な投資家と言えます。投資に至るまで厳しい審査をくぐり抜けているため、将来の成長可能性が高いスタートアップと言えるかもしれません。

③メディアの露出状況

成長力のあるスタートアップは頻繁にメディア露出を果たします。日経新聞等のマスメディアに加えて、以下のようなスタートアップ関連メディアで継続的に露出しているかをチェックしてみてください。

 

④スタートアップイベントやビジネス誌等での受賞歴

成長力のありそうなスタートアップはピッチイベントやビジネス誌等で受賞することが少なくないため、③同様にあわせてチェックしてみてください。特にピッチイベントは、VC等による審査を経ての受賞になるため、プロダクトやサービス、そして経営陣が評価されている結果と言えます。

 

⑤経営陣を中心に参画しているメンバーの経歴

各スタートアップのウェブサイトでは、経営陣やメンバーの経歴等が掲載されています。魅力的な企業は優秀かつ経験豊富なメンバーが揃っているかをチェックしてみてください。

 

⑥悪い情報の有無

スタートアップも良いことばかりではありません。以下のウェブサイトでは、プラスの情報に加えて、マイナスの情報も比較的フラットに掲載されているため、参考情報としてチェックしてみてください。

wami career

その2:プロに教えてもらう

記事の冒頭でお伝えしたとおり、自分で調べるのは限界がありますので、もし具体的に転職を考えるのであれば、スタートアップに関する情報を多数持っているforStartupsさんやキープレイヤーズさん等の転職エージェントにご相談することが近道です。

ただし、これは一般論ですが、転職エージェントはスタートアップに候補者を紹介し、内定した場合の手数料で儲けるビジネスモデルになっています。つまり、エージェントにとってスタートアップは顧客になるわけです。そのため、取引の都合上、候補者のことだけを思って情報提供しているとは限らない、あるいは、顧客であるスタートアップの状況について正確に把握しているとは限らないという点は頭の片隅に置いておくことを個人的にはオススメします。

 

その3:スタートアップに直接聞いてみる

最後になりますが、スタートアップに直接聞いてみることも当然必要になります。

NDAを結んだ上で業績を開示してくれるスタートアップも存在します。ダウンロード数は多くても課金ユーザーが全然いないというトラップもあり得ますので、業績面が気になる方は率直に聞いてみても良いかと思います。

また、面接で出会ったメンバー以外にも、ビジネス職であればエンジニア職、エンジニア職であればビジネス職と話す機会を設けてもらうのも一案です。色んなメンバーの話を聞く中で、その会社の優位性や強みを多角的に把握することにもつながるからです。

 

まとめ

皆様、いかがでしたでしょうか?色々書いてきましたが、スタートアップは入社しないと分からないことが沢山あります。

特にスタートアップに初めて挑戦したい方は、転職エージェントや採用企業以外の第三者目線でアドバイスをいただける方にご相談されるのも良いかと思います。
まさにwami careerはそういう存在ですので、ぜひ一度アクセスをいただければ幸いです!

 

【TEXT:じょうでん

wami career
スタートアップ転職のよくある失敗談とは!?スタートアップで6年間働く筆者が紹介する「スタートアップ転職の失敗談」。スタートアップに興味がある人、スタートアップに転職したい人は必読の内容です。...