スタートアップの転職

スタートアップ転職のよくある失敗談とは!?

今回は「スタートアップ転職の失敗談」がテーマです。私がスタートアップで6年以上働く中で見聞きしたケースを踏まえて紹介します。

まずはじめに、今回のテーマに関連する質問をChat GPTに投げてみました。

日本人がスタートアップ転職後に公開する理由のトップ10を教えてください

 

その結果、私自身は以下5点が後悔しやすい項目かと思いましたので、ChatGPTの答えをほぼそのまま貼ります。精度が高くてびっくりします。

その① 給与が上がらない

スタートアップ企業は、まだ成長途中であり、収益が安定していないため、大手企業と比較して給与や福利厚生が低い場合があります。

 

(筆者補足)先日執筆した記事にあるとおり、最近は上場企業よりも給与が高いスタートアップも存在しますが、ポイントは「給与が上がらないリスク」という点だと思います。スタートアップは大企業のように年功序列で給与が自動的に上がる、または成果に関係なくボーナスが支給されるケースはかなり少なく、個人の成果に依存されることになります。そのため、会社の売上が上がっていない場合、個人が素晴らしい成果を出しても給与が上がらないリスクが存在します。その場合の代替案として、ストックオプションが多めに付与されることもありますが、給与自体は数年間上がらないという話も聞いたことがあります。入社前の対策としては、その会社の事業や市場が伸びそうかの見極めが大前提になりますが、その会社の昇給制度を把握しておくことも重要です。

その② 長時間労働

スタートアップ企業は、成長を促進するために、非常に多くの時間と労力を投入する必要がある場合があります。これにより、長時間労働が必要になり、ストレスや健康問題を引き起こす可能性があります。

 

(筆者補足)スタートアップの多くは年収に月40時間程度の見込み残業時間が最初から含まれているように、長時間労働が前提になっている部分は否めません。一方、フレックスタイムやリモートワークがスタートアップの多くで導入されており、仕事が忙しい中でもプライベートも大切にできる環境は整っています。とは言え、月100時間を超えるような残業が常態化しているスタートアップも無くは無く、一方で、入社前に「めっちゃ残業しています」とわざわざ教えてくれるケースは少ないと思います。長時間労働を何としても避けたい方は、シリーズA以下のアーリーフェイズのスタートアップは避けた方が良いかもしれません。

その③ 組織文化の不一致

スタートアップ企業は、大手企業とは異なる組織文化を持つ場合があります。転職者が新しい職場の文化や価値観に適応できない場合、ストレスや不満を感じる可能性があります。

 

(筆者補足)3点目は組織のカルチャーや働いている人との相性よりも、高給やハイポジションを目的に入社した方に起こりやすい話だと思います。採用側もハイレイヤー向けのポジションの場合はカルチャーギャップへの意識が薄くなるからです。そのため、入社後に仕事の進め方や経営方針等で違和感が出てきてしまうリスクが生じます。カルチャーギャップを軽減するためには、入社前に色んな部門の社員や全社集会等に参加させてもらうことによって、その組織が自分に合うか否かを確認することが有効かと思います。

その④ 仕事内容の不満

スタートアップ企業は、成長過程で多くの試行錯誤を行うことがあります。そのため、転職者が求めていた仕事内容とは異なる場合があり、不満を感じる可能性があります。

 

(筆者補足)4点目は私自身も経験しており、入社前に言われていた職種と入社後の職種が全く異なることがありましたし、入社後も全然異なる役割を短期間で変えていくという経験もありました。特に組織が小規模なスタートアップでは起きやすい話です。これは仕方ないというか、むしろ自分を新たに成長させるチャンスと捉えられるか否かだと個人的には思います。とは言え、あくまで1つの職能にこだわり抜きたい人は、入社前にキャリアプランの認識を合わせておくこと、あるいはレイトステージのスタートアップを選ぶこと等が対策になると思います。

その⑤ キャリアパスの不透明性

スタートアップ企業は、成長過程で変化が多いため、キャリアアップの進め方が不透明な場合があります。転職者が将来的にどのようなキャリアパスを歩むことができるか不明確な場合、不安を感じる可能性があります。

 

(筆者補足)これは④と同様です。もう1つ付け加えるとしたら、キャリアアップについては資格の取得という方法もあるかと思いますが、スタートアップの場合、資格補助等の福利厚生は大企業に比べて劣るケースが大半かと思います。特にお金がかかる資格取得を目指す場合、(取得までの時間もかかるはずなので)その資格を取った後にスタートアップへの挑戦を目指す方が良いかもしれません。

その⑥ 経営陣にまつわる課題

さて、ここまで5点に触れてきましたが、ChatGPTに追加で質問したことがあります。それは、「経営陣に関する課題が、転職後の後悔につながることはありますか?」です。すると、以下の回答が出てきました。

スタートアップ企業は、経営陣のビジョンや戦略に基づいて、事業を展開しています。経営陣が明確なビジョンを持っていなかったり、方針が頻繁に変更されたりする場合、社員は混乱やストレスを感じる可能性があります。また、経営陣の方針や方向性が自分自身の価値観や志向と合わない場合、やりがいやモチベーションが下がり、転職後に後悔することがあります。

 

(筆者補足)「なぜ質問したのか」と聞かれたら、スタートアップ界隈の人と話をすると、「経営陣が(悪い意味で)思っていた人と違った」という話題がよく出るからです。

注:経営陣、取締役、執行役員、CXOなどスタートアップは組織が小さいため、経営陣の一声でガラッと方針が変わります。なので、経営陣と相性が合わない場合は結構致命的ですが、入社前に相性を完璧に確認することは容易ではありませんし、むしろ限界があります。

とは言え、個人的には以下を一応意識しています。

質問に対する回答に違和感が全く無いか

自分が大事にする価値観に関する質問をして、それに対する回答に心底納得できるか

内定後に一緒に飲みに行って、ざっくばらんに会話する

喜怒哀楽を今後共にする人達になるため、話しやすいか、一緒にいて楽しいか

組織投資をどれくらい重視しているか

組織を重視する経営陣であれば、社員を裏切る行為をなるべく無くそうと日頃から動くのではないか

上記失敗談は、売上数億円程度のアーリーフェーズのスタートアップでよく起こる話だと思います。理由は「事業成長の不確実性が高く」「人手も足りない」組織になるため、働く人に負荷がかかりやすい状況に陥りやすいからです。一方で、高リスクのタイミングに入社して活躍するからこそ、後に会社が成長を遂げた場合に大きなリターンを手に入れることができるというメリットもあります。

ということで、今回の記事はいかがでしたでしょうか?

スタートアップは入社しないと分からないことが沢山あります。特にスタートアップに初めて挑戦したい方は、転職エージェントや採用企業以外の第三者目線でアドバイスをいただける方にご相談されるのも良いかと思います。まさにwami careerはそういう存在ですので、ぜひ一度アクセスをいただければ幸いです!

【TEXT:じょうでん