wami career代表のWamiです。
ここ数年、有料のキャリア支援サービスがとても増えたように思います。もともとキャリア支援といえば転職支援がメインでした。転職エージェントは求人の紹介と併せて無料で転職支援を提供しているので、気軽にサービスを受けやすいというメリットはあります。
私も会社員時代にはたくさんの転職エージェントに登録していました。ただ、エージェントに職務経歴書を添削してもらったり、面接対策をしてもらったという経験はありません。
転職エージェントは転職のことを手取り足取り教えてくれるというよりは、私自身のキャリアプランに合った案件を紹介してくれたり、企業とのコネクションを使ってポジションがなくても私を売り込んでくれる、いわば代理人のような存在でした。
有料キャリア支援サービス
今や終身雇用が崩れ、ジョブ型導入など働く環境の転換期を迎える、転職が一般的になりました。そんな中、「転職活動したけどうまくいかない」「エージェントに登録したけれどキャリアアップも年収アップも難しいと言われた」そんな経験をする方や、そもそも転職に対して自信がなく一歩踏み出せないという方が増え、転職をしっかりとサポートするサービスの需要も増えています。
また、「やりたいことが分からない」と言う方や、「転職をしたけれど自分に合っていない」、「自分に合う仕事ってなんだろう?」と思い始めたことから自己理解を深めたい目的でサービス利用を検討する方も多い印象です。
引用元:coachee株式会社
カオスマップを見ると、本当にたくさんのサービスがあることが分かります。個人で運営されてる方も含めるともっとたくさん存在します。
では、たくさんあるサービスの中から自分にぴったりなサービスを選ぶためにはどうしたら良いでしょうか?
私自身が有料キャリア支援サービスを運営し、利用したことで見えてきたことをまとめてみました。
課題を明確にする
キャリア支援サービスと言ってもサービス内容は、転職支援、自己理解、転職後の支援、キャリアコーチングなど様々です。まずは、自分にどんな課題があるのか?どんなゴールを達成したのか?を考えることが大事です。
課題が明確ではなく、単にモヤモヤしている、漠然とした不安を抱えているという場合には、定期的にコーチングやメンタリングを受けることで、頭の中が整理されやるべきことややりたいこと、課題が見えてくるかもしれません。その後で、特定の領域に特化したサービスを選んでみるのも良いと思います。
コーチやメンターの得意分野を見極める
コーチやメンターにもそれぞれ得意分野があります。例えば、自己理解や自己分析が得意だったとしても、それを実務や転職に活かすには変換(実務に置き換えた言語化)が必要になりますが、それが得意でない方もいます。
実際、他社のサービスを受けたことで自己理解はある程度深まったけれど、転職や仕事にどう活かして良いか分からないままだ、といったご相談があります。この場合は、転職やマネジメント経験があるコーチやメンターを選ぶことで、ミスマッチを防ぐことができます。
転職を希望するならば転職経験や採用経験があるコーチ・メンターを選ぶこと、社内で昇進や評価アップを目指すなら、マネジメント経験があるコーチ・メンターを選ぶことでミスマッチの可能性を低くすることができます。コーチ・メンターはSNSで発信している方が多いので、経歴や実績を事前に確認してみましょう。
自分の価値観を軸に選ぶ
私は昨年からコーチを探していました。いくつかのサービスに登録したものの、紹介されるコーチにしっくり来なくてセッションを受講することなく数ヶ月が経過しました。それがひょんなことから、2022年春に「この人だ!」と思えるようなコーチに出会い、現在は定期的に彼女のコーチングを受けています。
私が彼女をコーチに選んだのは、グローバルに活躍していること(海外在住です)と、発信内容を見ていて彼女のような枠に収まらない考えを持つ女性になりたい、と思ったからです。
「グローバル」で「枠に収まらない」これこそ、私が価値観として大事にしていることです。コーチ・メンター選びは価値観を軸にすることでスムーズに進むものだなと感じています。実際、これまでのメンターの多くが外国人だったので、海外在住の彼女を選んだことはとても自然なことでした。逆にこれまで私が紹介されたコーチは、日系企業で働く海外勤務・在住経験がない方ばかり。しっくりこないのは当然です。
自分が大切にしていることをそのまま体現してる人を見つけることが、自分に合うコーチ・メンター選びの肝だなとさえ感じます。
最後は相性
最後は相性なのかなと思います。このコーチ・メンターが言うことなら聞いてみよう、頼ってみよう、そう思える人を選ぶことです。どんなに実力や実績があっても、そう思えるかどうかは別ですよね。
コーチやメンターによってはたくさんのクライアントさんを抱えている方もいます。けれど、クライアントさんにとってはたった一人のコーチ・メンターですよね。しっかりと自分に向き合ってくれてる、そんな感覚を感じられるかどうかも見極めのポイントです。
キャリア構築も転職もひとりでこっそり、自力で知恵を絞ってやる必要はないと断言できます。私自身、会社員時代と独立以降を振り返っても、ひとりで孤独にがむしゃらに仕事している時よりも、頼れる誰かがいる時、自分の本音なんかも話せる人が側にいる時の方が、心が安定していたしパフォーマンスが出せていたのです。それに気付かず、ひたすら自己啓発に取り組み、ひとりがむしゃら仕事をしていた時期もありましたが、持つべきものは信頼できるコーチ・メンターだと言うことに気が付きました。
キャリア支援サービスに頼れるところは頼りつつ良い方向に進展できたら、それだけで大いに利用してみる価値はあります。また、長期的に頼れるコーチやメンターを持っておくことも、長いキャリア人生においてきっと武器になると思います。何より、味方がいることはとても心強いものです。
キャリア支援を受けようかと検討されている方の参考になれば幸いです。
【TEXT: Wami】