私は金融業界で仕事をしてきましたが、例えば同じ時期にスタートを切った同僚や部下達の間でパフォーマンスやお給料にどんどん差がつくのを目の当たりにしてきました。
一見同じように仕事をしているのになぜでしょう?
その差はどこで生まれるのでしょうか?才能?運?
もちろんそれもあるとは思いますが、その差はもっと自分でもコントロールできるものよって生まれてくるものです。『キャリアは掛け算』とはよく聞くフレーズですが何を掛け合わせるかによってその差が生まれ、それはその人らしいキャリアを築き結果、年収に反映されていくと考えています。
3つのキャリア軸
私は、専門分野x英語x管理職経験の3つを掛け合わせることで大幅に年収アップすることができました。
掛け合わせるものは、最低2つ、できれば3つあると良いと思います。
職種によっては専門分野と英語でも十分です。例えば財務x英語でしたら大幅な年収アップは可能です。けれど、年収1200万円以上を目指すならば管理職経験は必須になります。財務のトップ、CFOのポジションであればこの3つは必須です。
どこを目指すかによって掛け合わせる数を2つから3つへと増やしていけば良いんです。
まずは何を掛け合わせるか明確にしてみてください。
『掛け合わせる』の本当の意味
さて、掛け合わせるものが明確になったらここからがスタートです。
それぞれについて実績を作って経験を積んでいけば良いんでしょう!と思った方、半分は正解です。
明確にした掛け合わせるスキルはコアとなるスキルです。キャリアの掛け算は、それぞれのコアスキルに対してまた別のものをどんどん掛け合わせていくことです。
例えば専門分野ならば、
- 海外で同じことをやってみる
- 専門分野に付随する別の専門分野の実務経験
- 専門分野におけるプロジェクト経験
こんな風に1つのスキルを深掘りしていくと多様性が生まれます。この多様性こそ、多くの社員の中から頭一つ抜きん出る要素であり、本当の意味でのキャリアの掛け合わせです。
多様性
多様性はキャリアにおいてもっとも大切な要素の1つだと思います。同じことをただひたすら5年10年とやっていてはいつかその仕事はなくなってしまう可能性が高くなります。私が20代の頃やっていた仕事の多くが自動化されなくなっています。今後AI化が進むことでなくなる仕事はまだまだあるでしょう。
ですから、「これしかできない人」より「あれもこれもできる人」こそ会社員として生き残っていく可能性が高いと思います。
例えばそれまで行なっていた仕事を外注したりオフショアすることになった時でも、多様性のあるキャリアを積んでいたら他部署でもきっと活躍できる人材だと評価され異動のチャンスが生まれます。
多様性から海外勤務へ
私が海外勤務のチャンスに恵まれたのはまさにこの多様性のおかげです。
外資系金融機関に転職し、ある専門領域で仕事をしていた私ですが、東京での仕事がだんだんと落ち着き始めた頃、アジア統括ヘッドからアジア全体に関わる仕事を頼まれるようになりました。最初は、アジア数カ国の同僚達からデータや情報を取りまとめて上司に送るというような単純作業でしたが、気が付けば日本にいながらにして海外に部下を持つまでになっていました。
東京オフィスの社員だから東京の仕事しかやらない!と言っていたらきっと海外に行くチャンスはなかったと思います。
慣れない海外の仕事を東京にいながらコツコツとこなしていく中で(正直面倒なことが多かったです)、日本を離れ海外で働いてみないか?という提案を受けました。このことは昨日のことのように覚えています。
多様性から希少性へ
海外勤務によってそれまでの軸に海外が加わりました。
専門分野 x 英語 x 管理職経験 x 海外
当時私が携わっていた専門分野では、海外経験がある日本人はほとんどいなかったと思います。多様性を追求したことで、転職市場における希少性を高めることができました。
その後の転職活動で、開始3週間程でとても良い条件で内定をいただくことができたのは、この希少性のお陰だと思っています。
もちろん闇雲に海外に出ることはオススメしませんが、海外経験は大きな武器になり得ます。また、もしあなたが既に海外経験があるのでしたら是非それを使って希少性を高めることができないか考えてみてください。
会社員から独立
会社員を辞めて転職サポートをしていると伝えると、友人達の中には『大きなキャリアチェンジをしたね!』と驚く人がいますが、私自身はそれほど大きなキャリアチェンジだとは思っていません。
もちろん、会社員と独立した今では働き方も仕事の内容も随分と変わりましたが、転職サポートをするにあたって必要となるスキルは全て会社員時代に得たものです。
会社員時代管理職として11年仕事をしていましたから、チームメンバーと定期的に話をすることで個人やチームのパフォーマンスを上げる取り組みを繰り返しやってきました。たくさんの部下を持つことができたお陰で、信頼関係を築く上で大切な聞き方や伝え方を学んだのです。
また転職回数が多かったことから、新しい人達と出会い関係を築くことが多かったことも今の仕事にはとても役に立っています。(実は20代の頃は多少人見知りでした)
会社員時代は仕事が忙し過ぎてただただ面倒だなぁと思いながらこなしていた新卒採用や中途採用の経験が今になってとっても活かされています。点と点が繋がるとはこういうことかなと思います。
また、現在事務作業などに時間をかけずいかに転職サポートに専念できるか?というマインドで仕事ができているのは、たくさんのシステム導入や効率化に携わってきた経験のおかげです。Wami Careerでは、日々のやりとりはEvernote、コミュニケーションはSkype/Whereby、会計はfreeeを使うことで、パソコンや携帯があれば世界中どこでも仕事ができるようにしています。
会社員時代はノルマを課された厳しい効率化にうんざりしていたけれど、今は自然と効率化を追求している自分がいます。
専門外へのチャレンジ
新卒採用は専門外とはいえ業務の1つでもありましたが、会社員時代に経験した専門外のチャレンジは他にもあります。
海外勤務時代には、日本語を話す優秀な人材を確保するための施策を考え実行しました。他の会社ならば人事部が行うようなことも現場の日本人マネージャー達が行っていたのです。
他にはボランティア活動(主にファンドレイズィング)や、社内の部活へ参加です。ゴルフ部に在籍していた私は、会計を担当しつつコンペの幹事も何回かやりました。このような活動を通して、アイデアを考えたり、イベントを企画運営することが好きかも?と新しい発見がありました。考える・アイデアを絞り出すという訓練になったことは間違いありません。
違いをもたらす『違い』
冒頭で、「同じ時期にスタートを切った同僚や部下達の間でどんどん差がつくのを目の当たりにしてきた」と書きましたが、その差はどうやって生まれるのか、数年前にある答えに辿り着きました。
同じスタートを切った2人に差がつくのは、新しい仕事を積極的に取り、面倒な仕事を引き受け、仕事をシェアしてバックアップ体制を作ることができるからです。これこが、違いをもたらす違いだと思っています。
同じ仕事しかできない・やらない、積極的に新しい仕事を取らない、面倒な仕事はやらない、仕事を抱えこんで渡さない、どれか1つでも当てはまったら正直キャリアアップは難しいと思います。
目の前の与えられた仕事ばかりが仕事ではありませんし、自分の業務以外からでもスキルを磨くことができる機会はあります。会社という組織の中にはスキルを磨くチャンスが意外と転がっているものです。
そして、コアスキルにいくつもの小さな掛け算していくことで、自分らしいいキャリアが出来上がりそれこそが市場価値を上げ、他者との差別化に繋がります。更には、そこから副業への道も開けるかもしれません。
そんな風に考えたら目の前の面倒な仕事も難しい仕事もやってみよう!と思えるようになりますよね。
年収を大幅にアップした卒業生達に共通する点は、皆大変な仕事も楽しんでいるということでした。
あれもこれもやってみよう!楽しみながらキャリアを掛け算していったら年収アップしていた。年収アップとは無理矢理にするものじゃなくて、日々の心掛けによって自然と発生するものなんだと思います。
【TEXT:Wami】